
|
学生による授業評価を実施する大学も増えてきている。1995年度には、学生による授業評価を実施した大学が240大学に上った。教員による授業の内容・方法の改善のための組織的な取り組み(ファカルティ、ディベロップメント)も始まっている。また、教育方法の開発や教員の研修のためのセンターを設置する大学も増加している。
マルチメディアの活用も進められている。各大学において、通信衛星や光ファイバーなどを活用した遠隔教育の取り組みがスタートしている。文部省では、大学、高等専門学校などを結ぶ衛星通信ネットワーク構築事業(SCS事業)、マルチメディア・ユニバーシティ・パイロット事業などを通じ、新たな形態の高等教育を推進している。
(3)生涯学習機会の提供
充実した生涯学習機会を提供するために様々な試みが行われている、1991年の大学設置基準の改正により、大学で特定の科目やコースを履修し、単位を取得できる科目履修生を制度化したが、この制度を導入した大学は1994年度に358大学に達した。
また、公開講座が積極的に実施されるようになった。1994年度には6190講座が開講され、受講者数も約62万人に上った。
社会人のための特別選抜を実施する大学も増加している。1995年度には、社会人選抜を実施した大学は236大学に達した。昼夜開講制を実施する大学や夜間大学院を設置する大学も増加している。現在、昼夜開講制を実施する大学は学部レベルで38大学、大学院レベルで128大学ある。また、大学院レベルでは、社会人のための特別コースが設置されている。
(4)大学運営の活性化
1991年の大学設置基準の改正により各大学は自己点検・自己評価を義務づけられている。
1995年10月現在で全体の8割近い大学が自己点検・自己評価を実地している。学外の第三者による評価を取り入れている大学も1995年10月現在で、16大学ある。表10は第三者による評価の結果を公表している大学の例である。
前ページ 目次へ 次ページ
|

|